業務内容の詳細を書くとき「内容を絞り込むこと」で書く内容の完成度を高めることができます。
2016年11月17日に「制限を設ける」というテーマのブログを掲載しました。この中で,「論文の書き方:清水幾太郎 岩波書店」の内容を引用しました。以下の内容です。
・・・・枚数が小さく限られていると,否応なしに,読んだものの大部分を思い切って捨てなければならぬ。本質的なものを学び取らねばならぬ。枚数の制限というのは,精神をノンビリした受動性から苦しい能動性へ追い込むための人工的条件である。・・・・
「内容を絞り込むことで書く内容の完成度を高める」とはこの考え方に基づく書き方です。具体的には以下のような手順で業務内容の詳細を書きます。
①以下のようなシートを準備する。
*ここでは,日本技術士会が提示している「技術士第二次試験 受験申込み案内」の中で書かれている4つの記載項目を参考にしています。
②4つの記載項目に関して頭の中にあることをすべて書き出す。
4つの項目に関することであればどのような内容でも構わない。思考を広める。
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③720文字以内になるように②で書き出した内容を絞り込む。
書き出した内容を720文字以内で書くために絞り込むことで本質的なものが見えてきます。絞り込むことで,例えば,「技術的内容及び課題」や「技術的成果」の内容に関する本質的なものが見えてきます。本質的なものとは,最もアピールすべきこれらの核心の内容のことです。
これは,まず広く考え次にその内容を絞り込んでいく考え方です。このように書くことで,業務内容の詳細に書く内容の完成度を高めることができます。また,このような考え方で書けば重要なことを書き忘れることはありません。
「広くから狭く」という考え方は「全体から詳細へ」という考え方と同じです。
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【参考文献】
清水幾太郎著,「論文の書き方」,岩波書店,1959年3月17日
森谷仁著,「マンガでわかる技術文書の書き方」,オーム社,令和4年3月25日