前回のブログに引き続き「解答の要点を簡潔に考える」に関する内容です。
解答の要点とは,「『要するに〇〇の要点は何なの?』に対する答え」のように考えることができます。「要するに」とは「つまり」です。
これを前回のブログで紹介した例に基づき解説します。前回は,DX推進の課題について書きました。
DX推進の課題に関する解答の要点とは,「『要するにDX推進の課題の要点は何なの?』に対する答え」と考えることができます。
「要するにDX推進の課題の要点は何なの?」に対する答えは,「DX推進の課題はDX推進に関わる人材不足である」となります。
「要するに・・・何なの?」と質問されたら簡潔に回答しようという意識が働きます。例えば,「要するに今回の検討の結論は何なの?」と質問されたら,「結論は,対策工として切土補強土壁工を選定したことです」のように回答しようと考えます。
「要するにDX推進の課題の要点は何なの?」と質問されたとき以下のように回答することはないと思います。
労働人口が減少していること,DXに必要な人材需要の伸びに供給が追い付かないこと,非IT企業にIT人材が少なく育成も怠ってきたことを考えるとDX推進の課題はDX推進に関わる人材不足である。
試験問題を読んだら,「要するに〇〇の要点は何なの?」と自問してください。このように自問することで解答の要点を簡潔に考えることができます。
例えば,以下のような問題が出題されたら,「要するに3つの課題の要点は何なの?」と考えることで「課題を簡潔に考えよう」という意識が働きます。
(1)建設分野におけるCO2排出量削減及びCO2吸収量増加のための取組を実現するに当たり,技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し,それぞれの観点を明記したうえで,課題の内容を示せ。
前回のブログでも書きましたが,解答の要点を簡潔に考えることは,1分で理解できる解答を書くうえでの重要なポイントの一つです。
【参考図書】
森谷仁著,「マンガでわかる技術文書の書き方」,オーム社,令和4年3月25日