今回は,「伝える力」の紹介です。
「わかりやすい文書の書き方」をテーマとした社員研修やセミナーの最後には,わかりやすい文書を書くうえで参考になる本を紹介しています。この中で,特にお薦めの本を4冊紹介しています。
①理科系の作文技術
②分かりやすい文章の技術
③分かりやすい表現の技術
④伝える力
「伝える力」は特にお薦めの本の中の1冊です。
この本は,2008年の春に都内の書店で買いました。初版は2007年5月2日です。2016年7月現在180万部が売れたそうです。
本を読むのが好きなので,仕事で都内に行ったときなどには必ず書店に寄ります。このときも,打ち合せの帰りにリブロ池袋本店 注)に行きました。
注):リブロ池袋本店は2015年7月20日に閉店しました。リブロ池袋本店があった場所には今は三省堂が入っています。
何か面白い本はないかと書店の中をぶらぶらしているとき「伝える力」というタイトルの本が目に入りました。興味を引くタイトルだったので,「どんな本だろう?」と思いその本を手に取りました。
ページをめくり流し読みをしたら面白そうな内容だったのですぐにその本を購入しました。帰りの電車の中で早速読みましたが内容が面白く会社に戻ってからも読み続け,本を購入した日に読み終えました。どのページも参考になる内容でした。
6月9日のブログでも書きましたが(こちらを参照してください),「わかりすい文書の書き方」の本格的な指導を始めたのが2010年です。この本を購入したときには「わかりやすい文書の書き方」の考え方を整理していたので,整理するときに「伝える力」の内容も参考にさせていただきました。
この本の中で,強く印象に残っている内容があります。
「伝える」ために大事なこと。それはまず自分自身がしっかり理解することです。自分がわかっていないと,相手に伝わるはずがないからです。
池上氏のこの考え方に100票でも1000票でも票を投じます。これは,わかりやすい文書を書くうえで重要なことの1つです。
この他にも,「『もう一人の自分』を育てる」や「『難しいことも簡単に』書く,話す」など,わかりやすい文書を書くうえで参考になる内容があります。
「伝える力」は,一般の読者を対象にして書かれた本ですが技術者の方にも読んでいただきたい本です。
2012年1月10日に,「伝える力2:池上彰著:PHP研究所」も出版されましたが,個人的には「伝える力」のほうが面白かったです。