文化庁が9月21日に発表した2015年度「国語に関する世論調査」で,「食べれる」など文法的に誤りとされる「ら抜き言葉」を使う人が増えていることがわかったそうです。1995年の調査開始以来,初めて「ら抜き」が多数派になったそうです。
ちなみに,世論調査結果の算出条件は以下のとおりです。
「調査は今年2月~3月,全国の16歳以上の男女3589人を対象に個別面接で行い,有効回答率が1959人だった」・・・・
ところで,個別面接で調査を行ったにもかかわらず有効回答率が約55%(約半分)というのはどのように理解すればよいのでしょうか? 不適切な回答があったのでしょうか?
さて,また「ら抜き言葉」に戻ります。新聞には以下のような例が出ていました。
*今年は初日の出が見られた(44.6%)
*今年は初日の出が見れた(48.4%)
*早く出られる?(44.3%)
*早く出れる?(45.1%)
しかし,すべての場合で「ら抜き言葉」が多数派になったのではないようです。例えば,以下の例は,「ら抜き言葉」を使う人がまだ少ないです。
*朝5時に来られますか(45.4%)
*朝5時に来れますか(44.1%)
*こんなにたくさんは食べられない(60.8%)
*こんなにたくさんは食べれない(32.0%)
*彼が来るなんて考えられない(88.6%)
*彼が来るなんて考えれない(7.8%)
「ら抜き」は1995年度以降,5年ごとに言葉を変えながら調査しているそうです。95年度は「来(ら)れる」で「ら抜き派」が33.8%だったそうです。徐々に「ら抜き派」が増えています。
以外だったのは,「こんなにたくさんは食べれない」が「こんなにたくさんは食べられない」より数値が下回ったことです。テレビを見ていると「食べれない」という言葉を使う人が多いように思いますが・・・・・。
NHKのニュースを見ていると,例えば,インタビューを受けている人が「食べれない」と言っても,字幕では「食べられない」と修正されています。さすがNHKです。民放はどうでしょうか?
文を書くうえでは,さすがに「ら抜き文」は登場していません。
*地球温暖化に一番大きな影響を与えているのが二酸化炭素だと考えれている。
「ら抜き文」が登場したら日本語の崩壊ですね。