漢字を分解して意味を考える

2017年2月17日(木)のブログで,弊社では,3月中旬に,答案の書き方に特化した技術士試験での受験対策書(建設部門が対象)を出版することを書きました(こちらを参照してください)。

 

ところで,今回,原稿を書くに当たって悩んだことがありました。

それは,“言葉の使い方”です。言葉の使い方(言葉の意味の違い)については,これまで何度かブログのテーマにしました。

 

*手法と方法(こちら
*施策と方策(こちら
*問題と課題(こちら

 

今回,悩んだ“言葉の使い方”を書き出してみます。

 

*事例と例
*記入と記載
*解説と説明
*選択と選定

 

原稿を確認しているとき,例えば,「記入と記載」を使っていることに気が付きました。当然,自分では意味の違いを明確に理解して使っていると思っていました。

しかし,改めて,辞書で言葉の使い方(言葉の意味)を調べてみると,「こっちの方が適切だな・・・」と思うものもありました。

そのとき使った方法が「漢字を分解して意味を考える」です 。

 

ここでは,“選択と選定”を対象にしてこの方法を説明(解説?)します。

 

*選択:よいもの,適当なものを選び取ること
*選定:(多くのものの中から)選んで,それにきめること
「出典:岩波国語辞典 第5版」

 

次に,ネットでのgoo辞書で調べてみました。

 

*選択:多くのものの中から,よいもの,目的にかなうものなどを選ぶこと。「選択を誤る」「テーマを選択する」「取捨選択」
*選定:多くの中から目的・条件などに合うものを選び定めること。「委員を選定する」

 

辞書で調べることで,意味の違いがわかってきましたが,さらに,漢字を分解し各々の意味を調べてみました。出典は,「岩波国語辞典 第5版」です。

 

【選択=選+択】

*選:多くの中からよりとる。えらび出す。よりわける。
*択:差別を立てる。よいものをより出す。えらぶ。

 

【選定=選+定】

*選:多くの中からよりとる。えらび出す。よりわける。
*定:ある一つの形・位置・内容等がきまっていて変わらない。変わらないようにきめる。さだめる。きめる。きまり。さだめ。

 

すなわち,選択とは,多くの中から選ぶことに主体があり,選定とは多くの中から選びそれに決めることに主体があることだと思います。

 

例えば,「学校で使う教科書を選定する」という使い方をしますが,「学校で使う教科書を選択する」とは言いませんね。これは,教科書を選び,それに決める行為が主体だからだと思います。

 

「漢字を分解して意味を考える」という方法は,ネットに出ていた方法ですが,言葉の意味がわかりやすくなります。また,調べるといろいろわかり勉強になります。

 

言葉の使い方,すなわち,日本語は難しいですが,でも,日本語はおもしろいです。

 

最後に一言・・・

原稿を書いていて,言葉の使い方だけではなく,漢字とひらがなの使い分けにも悩みました。例えば,「等」と「など」です。結論は・・・?

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