2018年4月1日に掲載したブログで以下のことを書きました(こちら)。
「覚えようとすることをすでに知っている他の知識と結びつけると覚えやすい」という考え方は,わかりやすい文書を書く場合にも参考になる考え方です。
今回のブログではこの理由を書きます。
2018年3月28日に掲載したブログのテーマは,「これまでに読んだ本から(23冊目):【勉強が変わる本】」でした(こちら)。この中で著者の市川氏は以下のことを書いています。
認知心理学の立場から見ると,記憶するということは,理解するということと表裏一体である。
記憶(覚えること)と理解が表裏一体と考えると,「覚えようとすることをすでに知っている他の知識と結びつけると覚えやすい」という考え方は,以下のように考えることができます。
“理解しようとすることをすでに知っている他の知識と結びつけると理解しやすい”
「オームの法則とは,電流に抵抗をかけると電圧になる」と理解するのと,「オームの法則のE(電圧)=I(電流)×R(抵抗)という公式を,I(電流)=E(電圧)/R(抵抗)」と変形し,これと自分が持っている“分数の知識”とを結びつけて理解するのでは理解の深さが違います。後者の方が,オームの法則に対する理解が深まっています。
2018年3月28日に掲載したブログで書きましたが,伝えるべき内容を書き手が掘り下げて理解していることでわかりやすい文書が書けます(こちら)。
「理解が深まる」は「掘り下げて理解する」と言い換えることができます。
「I(電流)=E(電圧)/R(抵抗)」と変形し,これと自分が持っている“分数の知識”とを結びつけて理解すれば,例えば,報告書にオームの法則の説明を書く場合にも,オームの法則の説明をわかりやすく書くことができます。オームの法則を掘り下げて理解しているからです。
“理解しようとすることをすでに知っている他の知識と結びつけると理解しやすい”
このように理解することで「掘り下げて理解すること」ができます。また,伝えるべき内容を書き手が掘り下げて理解していることでわかりやすい文書が書けます。
以下のことを参考にすることで,「理解しようとすることをすでに知っている他の知識と結びつけると理解しやすい」という考え方ができます。
“覚えようとすることをすでに知っている他の知識と結びつけると覚えやすい”
したがって,この考え方は,わかりやすい文書を書く場合にも参考になります。