2018年4月14日に掲載したブログで,平成31年度・技術士第二次試験の試験方法の改正内容について書きました(こちら)。
また,2018年7月19日と7月22日に掲載したブログで試験での評価項目である「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」について書きました(こちらとこちら)。
今回のブログは,「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の3回目です。
技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)とは以下の8項目です。
①専門的学識
②問題解決
③マネジメント
④評価
⑤コミュニケーション
⑥リーダーシップ
⑦技術者倫理
⑧継続研さん
2018年4月14日に掲載したブログでは,これらの資質能力(コンピテンシー)の中の「⑤コミュニケーション」に着目した内容を書きました(こちら)。
ここで,技術士第二次試験の筆記試験での試験科目(必須科目と選択科目)と資質能力(コンピテンシー)との関係を示した表を以下に示します。
表 技術士第二次試験の筆記試験での試験科目と資質能力(コンピテンシー)との関係
この表を見て気が付くことがあると思います。
・・・そうです・・・
それは,すべての試験科目に対して“コミュニケーション”がその評価項目になっていることです。その他,専門的学識もすべての試験科目に対して“コミュニケーション”がその評価項目になっていますが・・・。
ここで,「『技術士に求められる資質能力』の解説:国際委員会IEA対応WG:2014年9月」の資料の中でのコミュニケーションについての解説を紹介します。
「6.コミュニケーション」
・技術士業務の履行に当たり,共に働く者,雇用者,依頼者又は公衆との間で明確かつ効果的な意思疎通(コミュニケーション)を行う能力が求められる。
・コミュニケーションの主な内容は下記のとおりである。
①論文,報告書,設計書等の文章作成,説明又は発表,
②業務に関する報告又は指示の口頭又は文書による授受,
③情報・意見交換,討議等
・海外関係の業務に携わるためには,一定水準の語学(多くの場合英語)力が必要である。
この資料では,①~③で具体的なコミュニケーションの内容を解説しています。これらの内容からわかることは,日常業務を行ううえでコミュニケーションが重要だということです。
つまり,技術士は,高等の専門的応用能力を持つだけではなく,コミュニケーションについての高い能力も必要だということです。
ただし,技術士は,コミュニケーションについての高い能力を持つとともに,コミュニケーションの質注1)をレベルアップさせる必要があります。コミュニケーションの質が悪いとコミュニケーションが不成立になる場合があります。
注1):コミュニケーションの質については,2018年6月20日に掲載したブログ(テーマ:コミュニケーションの質)を参照してください(こちら)。
平成31年度・技術士第二次試験を受験される方は,専門分野の技術力のレベルアップとともにコミュニケーションの質注2)のレベルアップも頭の中に入れて受験勉強をしてください。
注2):11月10日(土)に実施のセミナーで,“コミュニケーションの質のレベルアップの方法”について解説します(こちら)。