2016年7月28日に掲載したブログのテーマは,「『興味を持つこと』と『メモすること』(技術士第二次試験・受験勉強方法の鉄則8)」でした(こちら)。
この中で,・・・「『選択科目』に係る社会的な変化・最新の状況に対して興味を持つこと」が課題解決能力の問題に対する有効な勉強方法である・・・ということを書きました。
興味を持って受験勉強をすることが受験勉強をするうえで重要なことは人間の脳の機能から説明できます。
“脳に悪い7つの習慣(こちら)”という本の中に以下のことが書かれています。
■「おもしろくない」「好きじゃない」などマイナスの感情はもつな
試験に向けて勉強するとき,仕事に取り組むとき,スポーツをするときなどに,最初から「おもしろくない」「好きになれない」と思ってしまうことはありませんか?
一度,A10神経群で「嫌い」というレッテルがはられてしまうと,脳はその情報に関して積極的に働かなくなります。脳の理解力や思考力,記憶力を高めるには,まず「おもしろい」「好きだ」というレッテルをはらなければなりません。「好きになる力」を養うことは,そのまま「頭をよくすること」であるともいえるのです。
*弊社注:A10神経群とは,感情をつくる中枢のことです。
つまり,「受験勉強=おもしろい,好きだ」という感情を持つことで,脳の理解力や思考力,記憶力が高まります。
「受験勉強=おもしろい,好きだ」という感情を持って受験勉強をすることで,学んだことが「理解したつもりの技術(知識)」ではなく「理解した技術(知識)」になり,また,勉強したことが確実に頭の中に記憶されます。
しかし,「受験勉強=おもしろい,好きだ」という感情を持って受験勉強をする人は極めて少ない(いない?)と思います。「受験勉強=つまらない,嫌だ,受験勉強などしたくない」という気持ちを持って受験勉強をするのが普通だと思います。
ところが,「受験勉強=おもしろい,好きだ」という感情を持つことは可能です。その1つの方法が興味を持って受験勉強をすることです。
例えば,「『興味を持つこと』と『メモすること』(技術士第二次試験・受験勉強方法の鉄則8)」で書いたようなことも興味を持って受験勉強をする方法の1つです。
平成31年度(2019年度)から,課題解決能力の問題が「問題解決能力及び課題遂行能力」の問題に変わります。
「問題解決能力及び課題遂行能力」の問題の出題内容(日本技術士会が提示)は,「社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象として注)・・・」です。
したがって,日本の国内で起こっていることや現在注目されている技術などに興味を持ち,ニュースや新聞などで興味を持ったことについて調べることも,「問題解決能力及び課題遂行能力」の問題に対する受験勉強になります。
注):この出題内容は,課題解決能力の問題の出題内容(日本技術士会が提示)と異なりますが,「問題解決能力及び課題遂行能力」の問題は,課題解決能力の問題と類似した内容になると思います。
以下の問題は,「平成30年度・建設部門・選択科目=道路」の課題解決能力の問題です。この問題の内容は,ここ数年間で,大雪になったときに問題になっていることです。ニュースや新聞などでもこの問題を取り上げています。
「大雪時の車両の渋滞や通行止めの問題」に関心(興味)を持ち,ニュースやニュース解説あるいは新聞などでこれらに関する情報を入手したり,入手した情報に基づき「大雪時の車両の渋滞や通行止めの問題」に対する自分の考えをまとめたりすることも受験勉強です。
また,「精緻化」という考え方を取り入れて勉強することも興味を持って受験勉強をする方法の1つです(こちら)。
*「精緻化」については,1月12日(土)に実施する「平成31年度・技術士第二次試験対策」のセミナーで詳しく解説します(こちら)。
「教材を読んでそれを覚える」,つまり,「教材の内容を機械的に覚える」という勉強方法では,「受験勉強=おもしろい,好きだ」という感情を持つことは難しいです。
「受験勉強=おもしろい,好きだ」という感情を持って受験勉強をすること(興味を持って受験勉強をすること)が,限られた時間内での受験勉強で勉強の効果を上げるためのポイントの1つです。
「受験勉強=おもしろい,好きだ」という感情を持って受験勉強するための方法(興味を持って受験勉強をするための方法)を考えてみたらどうでしょうか?