今建設系の資格の更新手続きをしています。
この資格の更新登録の要件としてCPD単位の取得があります。更新手続きをするためには一定の期間内での所定数のCPD単位が必要です。
“CPD”とは,Continuing Professional Developmentの略です。つまり,技術者の継続的な専門教育のことです。
CPDの単位は,例えば,講習会に出席したら1単位/1時間,自己学習は0.5単位/1時間・・・などで取得できます。ただし,この単位数はCPDを認定する組織によって異なります。
建設系はこのCPDという制度を積極的に取り入れています。具体的には,建設系CPD協議会があり,建設系分野に係わる技術者の能力の維持・向上を支援しています(こちら)。
私は建設系の技術者なので,他の技術分野でのCPDへの取組みについてはよくわかりません。ただ,建設系は他の技術分野よりCPDへの取組みが進んでいるのではないでしょうか。
更新手続きをしている資格では,現在は「4年間で100単位以上」ですが,2020年度からは「4年間に200単位以上」になります。つまり,年間50単位以上のCPD単位の取得が必要になります。
年間50単位以上のCPD単位の取得は大変です。単位数を取得するため講習会に参加したり自己学習をしたりする必要があります。
しかし,技術者にはこのCPDという制度が必要だと思います。
プロ野球の選手やプロサッカーの選手は,日々トレーニングをすること(継続してトレーニングをすること)で高度な技術を観客に常に見せることができます。
高度な技術を持っていても,例えば,半年間まったくトレーニングをしなければ技術が低下するでしょう。
技術者もこれと同じです。
継続教育をすることで専門分野の技術力が維持できるとともにその技術力がレベルアップします。
資格の更新手続きをすることでCPDの重要性を再認識しました。
ところで,技術士という資格は現状では更新手続きが不要です。技術士第二次試験に合格して登録手続きをすれば技術士の資格を継続して保有できます。
現在,文科省有識者会議で「技術士の更新制導入とCPD義務化」が議論されています。ただ,「技術士の更新制導入とCPD義務化」に対しては課題が多くあるため「来年度から実施」などにはならないと思います。しかし,数年後には「技術士の更新制導入とCPD義務化」が実施されるかもしれません。
技術士は,「『高等の専門的応用能力』を備えた技術者」と定義されているので「技術士の更新制導入とCPD義務化」は必要なものだと思います。