先週,大阪商工会議所主催のセミナーで講師を務めてきました。セミナーのテーマは,「中堅・中小企業のための技術提案力向上セミナー」です。弊社は,「自社の強みが伝わる技術提案書の書き方」という演題の内容を解説しました。
5月に大阪商工会議所様から「中堅・中小企業が大企業に提出する技術提案書の内容が大企業側に明確に伝わらないことが多々ありマッチング機会の喪失につながっていた。そこで,技術提案書を明確に書くためのポイントについて説明して欲しい」とのご依頼がありました。
これは,“技術ニーズマッチング”という企画でのことです(こちら)。
技術ニーズマッチングとは,大企業が中堅・中小企業に対して自社の技術ニーズを公開し,中堅・中小企業から,それらの技術課題に応える提案を募るものです。
大阪商工会議所は,大企業と中堅・中小企業との間に入り両者を結び付ける役をしています。
今回のセミナーでは,過去にこの技術ニーズマッチングに応募し大企業から仕事を受注された会社とオープンイノベーション(こちら)に取り組んでいる会社の講演もありました。
こららの会社の方の話は面白かったです。
大企業から仕事を受注された会社の方の話の中で印象に残った言葉があります。
「中堅・中小企業が先生,大企業が生徒,と考えて技術提案書を書く」
ということです。つまり,「中堅・中小企業が自社の技術を大企業に教えるように書く」という考え方です。確かに,技術提案書とは,提案する技術を提案を受ける側に教えるのでこのような考え方が成立します。
この考え方は,弊社の“わかりやすい文書の書き方の3原則”の中の“第1原則:書き手と読み手の違いを認識する”の考え方と共通しています(こちら)。
文書を書くこととは,「書き手が,伝えるべき内容を読み手に教える」と考えることができるからです。すなわち,書き手(先生)と読み手(生徒)の違いを認識して文書を書くことで,読み手(生徒)に文書の内容が明確に伝わるからです。
「中堅・中小企業が先生,大企業が生徒,と考えて技術提案書を書く」は面白い発想です。
オープンイノベーションに取り組んでいる会社の方も面白かったです。家電製品の開発でのオープンイノベーションの取り組みについてですが,大手家電メーカーの製品開発に対する姿勢を学ぶことができました。
大阪商工会議所主催のセミナーには講師として出席させていただきましたが,他講師の方の話を聴くことで勉強になったことが多々ありました。
大阪商工会議所主催のセミナーに出席させていただき,自分の仕事の分野とは違った分野の方の話を聴くことで自分の知識が広がることを実感しました。