今回は,「論理が伝わる『書く技術』:『パラグラフ・ライティング』入門」を紹介します。
◆「論理が伝わる『書く技術』:『パラグラフ・ライティング』入門:倉橋保美:ブルーバックス(講談社)」
この本では,パラグラフ・ライティングを解説しています。ブルーバックスのシリーズとして出版されていることもあり,パラグラフ・ライティングを“書く技術”という視点で書いています。
私の人生を変えたといっても過言ではない名著「理科系の作文技術:木下是雄著」を読んで初めてパラグラフ・ライティングを学びました(こちらとこちら)。「理科系の作文技術」では「パラグラフ」という章立てでこのパラグラフ・ライティングについて解説しています。
“パラグラフ”,“トピック・センテンス”,“展開部”をこの本から学びました。
パラグラフ・ライティングに基づき文章を書くと内容が明確に伝わります。
これは,思ったことをダラダラと書くのではなく,「パラグラフの立て方(文章の構成要素を考える)」,「トピック・センテンスの内容」あるいは「展開部の内容」を考えながら書くからです。
小学校~大学までの間でパラグラフ・ライティングを学んだ記憶がありません。欧米では,学校の授業の中で,文章論のいちばん大切な要素としてのパラグラフの意義,パラグラフの立て方を徹底的にたたきこむそうです。
「理科系の作文技術」でパラグラフ・ライティングを学んでから,小学校~大学までの間でパラグラフ・ライティングを教えるべきだと感じました。
英語教育に力を入れることも重要ですが,母国語をしっかり教えることも重要です。
今回紹介した本についてですが,この本は,パラグラフ・ライティングを詳しく解説しています。「理科系の作文技術」より詳しくパラグラフ・ライティングを解説しています。この1冊で,パラグラフ・ライティングの考え方を学ぶことができます。
ただ,この本では,パラグラフ・ライティングに基づく書き方の型が決まっているため,この型に当てはめて文章を書くためには慣れが必要だと思います。この型に当てはめて文章を書けば内容が明確に伝わる文章が必ず書けますが・・・。
ちなみに,拙著「技術士第二次試験・建設部門・答案作成のテクニック・5つの手順で書いてみよう(オーム社)」(こちら)は,パラグラフ・ライティングの考え方を応用した内容です。