令和元年度(2019年度)の技術士第二次試験(筆記試験)が終了してから9日が経ちました。
受験生の方は「試験が終わってから9日も経ったのか,早いな・・・」という気持ちだと思います。終わって一息ついても,「アッ」という間に筆記試験の合否発表の日が来ると思います。
ところで,日本技術士会のウェブサイトに令和元年度(2019年度)の技術士第二次試験の問題が掲載されました(こちら)。
今年度の試験では,必須科目が択一式試験から記述式試験に変わったことから,建設部門での必須科目の出題内容が気になっていました。
予想通り,2問から1問を選んで解答する出題形式でした。出題内容のキーワードは,「建設分野における生産性の向上」と「国土強靭化」でした。
どちらも想定内だったので「やはり,『建設分野における生産性の向上』と『自然災害』が出題されたのか」という感想でした。
どちらの問題も(1)~(4)までの問題に答える形式でした。その(4)が以下のような問題でした。
“(4)(1)~(3)を業務として遂行するに当たり必要となる要件を,技術者としての倫理,社会の持続可能性の観点から述べよ”
このような問題が出題されるとは全く考えていませんでした。想定外の問題です。
今年度から,技術士第二次試験に評価項目(コンピテンシー)が設けられました。これについては過去のブログでも書きました(こちら)。
8項目の評価項目がありますが,その中で,必須科目だけにあり選択科目にはなかった評価項目が“技術者倫理”でした。そのため,技術士第二次試験をテーマにした社員研修と弊社主催のセミナーでは,「技術者倫理に関する問題が出題される可能性がある」と解説しました。
しかし,建設分野における生産性の向上と国土強靭化にからめて技術者倫理を考えさせる問題を出題するとは想像していませんでした。
技術者倫理に関して出題されるとしたら,ここ数年社会問題となっているデータの改ざんに関係した問題が出題されると予想していました。
技術者倫理について解答させる問題は全部門で出題されていました。これにも驚きました。全部門で同じキーワードの問題が出題されたことは過去になかったと思います。
また,「社会の持続可能性」に関する問題も想定外でした。想定外というより「エッ・・・何で“社会の持続可能性(サスティナビリティ)”が出てくるの?」という感想です。
“社会の持続可能性”も全部門共通の問題でした。
必須科目対策として,「社会での出来事に関心をもち,今どのようなことが社会で問題(話題)になっているのか・・・を常に考える必要がある」と改めて感じました。
来年はどのような必須科目の問題が出るだろう・・・・? 出題予想が難しくなりました。