今回は,「トヨタで学んだ『紙1枚』にまとめる技術」を紹介します。
◆「トヨタで学んだ『紙1枚』にまとめる技術:浅田すぐる:サンマーク出版」
この本を読んで,トヨタでは会議の資料をA4判やA3判の用紙1枚で作成していることを知りました。このような資料を「トヨタの1枚」と言うそうです。
本書によれば,「トヨタの1枚」文化が定着したのは,60年代半ばから70年代半ばだといわれているそうです。
本書を読むと,トヨタの中でこの「トヨタの1枚」がどのように活用されているのかがわかります。
また,本書の中で,著者がトヨタに在籍していたときに学んだ「トヨタの1枚」の作成方法に基づき,著者が独自に考えた「紙1枚」にまとめる技術も解説しています。具体的には,「エクセル1(基本編)」や「ロジック3(応用編)」です。
この本を読むことで,「紙1枚」にまとめる技術だけではなく,頭の中の整理方法も参考になりました。
ところで,「わかりやすい文書の書き方」をテーマにした社員研修やセミナーでは,日々のオンザジョブトレーニングについて解説します。日々のオンザジョブトレーニングとは,「わかりやすい文書の書き方」を学ぶためのトレーニングです。具体的には,これは,仕事を通して「わかりやすい文書の書き方」を学ぶことです。
日々のオンザジョブトレーニングには以下の4つの内容のトレーニングがあります。
①基本のトレーニング
②報連相を通したトレーニング
③概要版の作成を通したトレーニング
④自己添削を通したトレーニング
この中で,③の「概要版の作成を通したトレーニング」とは,業務が完了したらA3判の用紙1枚でその業務の概要版を作成することです。
まさにこれは「概要版の1枚」です。
なお,業務の概要版の作成をテーマにしたブログを過去に掲載しましたのでご覧ください。「こちら」と「こちら」です。
A4判やA3判の用紙1枚で資料を作成することや業務の概要版をA3判の用紙1枚で作成することは,自分の頭の中を整理する能力の向上につながります。
自分の頭の中を整理することで制限枚数以内で文書を書くことができるからです。
トヨタは売上高が30兆円を超える巨大企業です。これだけの売上高を出すためのノウハウがいろいろあるようで,トヨタに関係した書籍が多数出版されています。さすがトヨタです。