2016年10月8日(こちら)と2016年10月11日(こちら)に“カタカナ語”をテーマとしたブログを掲載しました。
今回は,カタカナ語をテーマとした3回目のブログです。
2019年度(令和元年度)の技術士第二次試験・建設部門・必須科目(Ⅰ-2)の問題を以下に示します。なお,“技術士”という資格についてはこちらを参照してください。
問題文の中に,国土強靭化(ナショナル・レジリエンス)という言葉があります。
試験問題の中で,国土強靭化に対して括弧書きで“ナショナル・レジリエンス”というカタカナ語を書き加えているのは,内閣官房が公表している資料の中で,「国土強靭化(ナショナル・レジリエンス)」と書いているので,それに倣ったからだと思います。内閣官房のウェブサイトではこのように書いています(こちら)。
でも,なぜ,内閣官房では,“国土強靭化”に対して括弧書きで“ナショナル・レジリエンス”というカタカナ語を書き加えているのでしょうか? “国土強靭化”だけでもこの単語の意味が理解できるのではないでしょうか。
“ナショナル・レジリエンス”と書き加えないと国土強靭化の意味がわからない人がいるのでしょうか?
“国土強靭化”に対してナショナル・レジリエンスというカタカナ語を書き加えている理由がわかりません?
“ナショナル・レジリエンス”というカタカナ語を書き加えなくても,建設部門を受験する人のほぼ全員が,“国土強靭化”という単語この意味を知っています。建設部門を受験する人にとって“国土強靭化”という単語は受験勉強上重要なキーワードだからです。
逆に,建設部門を今年受験した人の中で,この試験問題を見て「国土強靭化=ナショナル・レジリエンス」であることを初めて知った人も多いと思います。
試験問題の中では,「国土強靭化(ナショナル・レジリエンス)」と書かずに「国土強靭化」とだけ書いた方が問題文がスッキリします。
“こうした状況下で,「強さ」と「しなやかさ」を持った安全・安心な国土・地域・経済社会の構築に向けた「国土強靭化」を推進していく必要があることを踏まえて,以下の問いに答えよ。”
何度も書きますが,なぜ,内閣官房では,“国土強靭化”に対して括弧書きで“ナショナル・レジリエンス”というカタカナ語を書き加えているのでしょうか?
どのように考えてもこの理由がわかりません???