10月22日号の週刊新潮に以下の記事が載っていました。興味がある記事なのでこの号を購入して記事を読んでみました。
学生の「読書時間ゼロ」50%で日本は終わる!
この記事の冒頭で以下のことが書かれていました。
1日の読書時間が0という学生の比率は,2012年までは30%台半ばを推移していたが,2013年以降高まり続け,ついに2017年に53.1%と過半数に達した。最新のデータを見ても2019年は48.1%であり,やはり半数ほどの学生が読書時間0となっている。
しかも,この数字は電子書籍を含むものであり,読書に「コミック,趣味・情報雑誌,漫画雑誌,教科書・参考書」が入ると考えている学生が53.4%もいるのである。インターネット閲覧は回答には用意されていないが,それさえ読書と考えている学生もいたかもしれない。そうなるといわゆる“書籍”を読んでいる学生は4人に1人,あるいはそれより少ない可能性がある。
驚くような内容です。
また,心理検査やアンケート調査ができない学生が増えているそうです。以下のような質問をしてくる学生がいるそうです。
内向的って何ですか?
事なかれ主義ってどういう意味ですか?
引っ込み思案って,どういう意味ですか?
言葉を失います。
このような学生が増えた原因の1つに「文学より実用文」の流れがあるようです。つまり,社会に学生が出たとき,指示された内容や客からの要望など人の話をちゃんと理解できない若者が多くなっているそうです。そこで,実務的な文章の読解を訓練すれば社会に出てから本人も困らないし,周囲を困らすこともなくなるはずだという発想で実用文重視といった発想が出てきたと記事を書いた方は考察しています。
「文学より実用文」という考えは間違っていると思います。「文学より実用文」という考えが加速すれば,言葉が貧しく,想像力や思考力も教養も乏しい学生(社会人も?)が増えると思います。
会社員時代,自分が実施した計画・設計業務に関して論理的にまとめ内容にぶれがないわかりやすい業務報告書を書く人が複数いました。その方々に共通していたのは全員読書が趣味の1つだということです。昼休みに読書をしている人もいました。
もちろんこの因果関係を証明できません。しかし,週刊新潮の記事を読んでこれらには関係があると思いました。
私も本を読むのは好きです。“本の虫”ではありませんが空いた時間があれば本を読むことが多いです。外出するときには必ず本を持参します。
「技術文書を書くとき読書することで〇〇が役立った」と明確に書くことはできません。でも,間違いなく何かが役立っていると思います。週刊新潮の記事を読んでこのことを確信しました。
技術文書を書く力をレベルアップさせるためにも,読書をしたらどうでしょうか・・・