書き手と読み手の違いを認識する・・・
これは,「読み手に内容が“明確に”伝わる文書の書き方」をテーマにした社員研修やセミナーでは最も時間をかけて解説する内容です。なぜならば,読み手に内容が“明確に”伝わる文書を書くうえで最も重要な内容の一つだからです。
「書き手と読み手の違いを認識する」ついては2016年11月5日のブログでもテーマにしました(こちら)。
文書を書く目的は,書き手から読み手に何かを伝達することです。逆を言えば,何かを伝達する必要があるから文書を書きます。伝達することがなければ文書を書きません。
書き手から読み手に何かを伝達するために文書を書きますが,この「文書を書く」ということには必ず書き手と読み手がいます。“文書を書く書き手”と“書き手が書いた文書を読む読み手”です。
この書き手と読み手は違います。では,書き手と読み手との違いとは何でしょうか? それは,「書き手とは知っている人」,「読み手とは知らない人」ということです。
“知っている人(書き手)”から“知らない人(読み手)”に何かを伝えるために文書を書きます。
書き方は,読み手に伝えるべき内容を知っています。読み手は,書き手が書く文書の内容を知りません。書き手の書いた文書を読んで初めてその内容を知ります。
例えば,メールを書くことを考えてみます。書き手は,メールの受信者(読み手)に何かを伝えるためにメールを書きます。書き手は,読み手に伝えるべき内容を知っています。知っているからメールを書けるのですが・・・。
読み手は,書き手からどのような内容のメールが送られてくるのか知りません。メールを読んでその内容が初めてわかります(知ります)。
したがって,読み手に内容が“明確に”伝わる文書を書くうえでの重要事項の1つは,「知らない人にどのように内容を書いたらその内容が明確に伝わるか?」と考えることです。
読み手が“知らない人”だということを認識しないで文書を書くと「君の書いた文書はわかりにくい」と言われてしまうことがあります。
この「書き手と読み手の違いを認識して文書(文章や文も含みます)を書くこと」について学校で学んだ記憶がありません。・・・というか・・・これは学校で学ぶことではないかもしれませんが・・・。
「書き手と読み手の違いを認識して文書(文章や文も含みます)を書くこと」や「パラグラフライティング」などを学校で教えるべきだと思うのですが・・・。