最近,「無人島に生きる16人(須川邦彦著)」という本を読みました(こちら)。明治時代にあった実話です。嵐で帆船が難破しました。その船の16人の乗組員が珊瑚礁の小さな無人島に漂着し,そこでの生活を書いた内容です。数々の困難に見舞われますが全員で知恵を出し合いそれを乗り越えていく内容が面白いです。
面白い本です。本から元気をもらったような気がします。
この中で,16人のリーダーである船長が次のようなことを言っています。
いままでに,無人島に流れついた船の人たちに,いろいろ不幸なことが起こって,そのまま島の鬼となって,死んで行ったりしたのは,たいがい,じぶんはもう,生まれ故郷には帰れない,と絶望してしまったのが,原因であった。私は,このことを心配している。いまこの島にいる人たちは,それこそ,一つぶよりの,ほんとうの海の勇士であるけれども,ひょっとして,一人でも,気がよわくなってはこまる。一人一人がばらばらの気持ちではいけない。きょうからは,げんかくな規律のもとに,十六人が,一つのかたまりとなって,いつでも強い心で,しかも愉快に,ほんとうに男らしく,毎日毎日をはずかしくなく,くらしていかなければならない。・・・・・
16人全員が「生き残って日本に帰る」という強い気持ちを持っていたので数々の困難に見舞われてもそれを乗り越えられたのだと思います。まさに,強い気持ちで困難を乗り越えたのだと思います。
この本の内容と似たような内容の本を以前読みました。吉村昭著の「漂流」という本です(こちら)。この内容も実話です。30年以上前に読んだので内容を忘れましたが,この本の主人公も「日本に必ず帰る」というような強い気持ちを持っていたと記憶しています。
月刊OHMに技術士第二次試験の受験勉強方法に関する記事を連載しています。初回の記事の中で「技術士第二次試験の合格には,『絶対に合格する』という強い気持ちを持つことが必要だ」と強調しました。この言葉はジェイタプコブログの中で何度も書いています。
ポイントは,「技術士第二次試験に合格する」ではなく,「技術士第二次試験に絶対に合格する」という強い気持ちを持つことです。
これを強調するのには理由があります。私自身が「技術士第二次試験に絶対に合格する」という強い気持ちを持って受験勉強をしたことで建設部門に合格できたからです。
「絶対に合格する」という強い気持ちを持った時点で合格の確率が50%になると思っています。あとは受験勉強を工夫すれば合格できます。
約1か月前に東京パラリンピックが開催されました。アスリートの方々は様々な障害を持っていますが,そのようなアスリートの方々が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれていたので夜NHKで放送されていたダイジェスト番組を毎日見ていました。
障害を持つアスリートの方々が「パラリンピックに出場してメダルを獲得する」という強い気持ちを持ち厳しい練習に耐えたのであの場に立てたのだと思います。
このように考えると,日々生活する中で,気持ちの持ち方は非常に重要だと感じます。気持ちの持ち方で生活が大きく変わるのは間違いないです。
今,ニュースなどでAIという言葉が頻繁に出てきますが,さすがに「AIが強い気持ちを持って分析する」というようなことはないと思いますが・・・。