「マンガでわかる技術文書の書き方」の内容の説明の第9回として,3つの視点の中の「内容が明確に伝わる技術文書の書き方の技術:6つのルールと18の書き方(その3)」を説明します。
■ルール5:合わせて書く
これは,合わせて書くことで内容が明確に伝わるという考え方に基づくルールです。例えば,オーストラリアの美しい風景を見るときこの風景に合う音楽を流せば美しい風景が一層印象に残ります。これは,美しい風景と音楽を合わせることです。
◆「書き方12:組み合わせて書く」
ある部品を一層明確に伝えるために部品を組み合わせて書くという考え方に基づく書き方です。部品とは内容の要点,手順,箇条書き,表,写真および図のことです。
■ルール6:明確に伝わる文を書く
これは,ルール6が,ルール1からルール5の基礎,すなわち,書き方1から書き方12の基礎になるという考え方に基づくルールです。明確に伝わる文を書くことで書き方1から書き方12を使って書いた内容が明確に伝わります。例えば,書き方1の場合,冒頭に書いた要点の文を明確に伝わるように書くことで要点が明確に伝わります。
◆「書き方13:具体的な文を書く」
具体的な文の書き方の解説の他に,必要性,生産性,絶対的,機能的などの「~性」や「~的」という言葉の使い方に注意することも解説しました。
◆「書き方14:意味が明確な文を書く」
必要な語句を書き忘れないようにするという考え方に基づく書き方です。文の中で数文字抜けただけで内容が明確に伝わらないことがあります。
◆「書き方15:能動態の文を書く」
能動態の文と受動態の文ではこれらを読んだときの受け止め方が異なります。
◆「書き方16:短い文を書く」
最も紙面を割いてこの内容を解説しました。短い文を書くための様々な書き方があるからです。
◆「書き方17:肯定文を書く」
書き方17は,2022年度版で新たに追加した書き方です。肯定文と否定文ではこれらを読んだときの受け止め方が異なります。
◆「書き方18:文法を守って文を書く」
「主語と述語が一致する文を書くこと」と「修飾語と被修飾語の関係が明確な文を書くこと」の2つについて書きました。
最後に,「6つのルールと18の書き方」の大きな特徴を説明します。それは,18の書き方を組み合わせて使うことで内容が一層明確に伝わるということです。これは,「書き方12:組み合わせて書く」の考え方と同じです。組み合わせて使うことができるのが18の書き方の大きな特徴です。例えば,「書き方1:要点を冒頭に書く」と「書き方4:根拠を書く」を組み合わせて使うことで根拠が一層明確に伝わるということです。
次回に続きます。