「技術士二次試験対策:『“技術士”と“書く力”の関係(その1)』」で,技術士と書く力の関係について解説しました。今回のブログはこれに関連した内容です。
■技術文書を書く力が高いとは
会社員時代,技術文書を書く力(以下,“書く力”と書きます)が高かった方々が書く技術文書,例えば,会議の資料や業務報告書などの内容が非常にわかりやすかったです。これらの方々は,わかりやすい技術文書(内容が明確に伝わる技術文書)を書くことができました。
書く力が高いとは,国語力(文章や文の作成力)が高いということだけではありません。書く力が高いとは,書くための様々な作業の力が高い,すなわち,総合力が高いということです。
技術文書を書く場合には,書く内容を頭の中で整理し,「このような内容を書こう」と整理したものを文や文章として頭の中で変換し,変換したものを具体的な文にしてパソコンの画面などに書き出す作業をします。
書く力が高いとは,これらのすべての力が高いということです。すなわち,整理する力,文や文章に変換する力,具体的な文にする力(わかりやすい文〈明確に伝わる文〉を書く力)のすべての力が高い(総合力が高い)ということです。総合力が高いとわかりやすい技術文書(内容が明確に伝わる技術文書)を書くことができます。
■書く力と技術士の取得の関係
会社員時代,書く力が高かった方々は技術士を取得していました。また,この他の仕事の関係者で書く力が高かった方々も技術士を取得していました。これまで接した方々を見ると「書く力が高いと筆記試験(記述式試験)に合格できる確率が高い」と思っています。
もちろん,書く力が高かった方々は,合格点を取るための技術や知識も持っていたので記述式試験に合格できたと思います。
■書く力が高いと記述式試験に合格できる確率が高い理由
技術文書を書くための総合力が高いからです。技術文書を書くことも論文(答案)を書くことも同じ作業(「技術文書を書くこと=論文(解答)を書くこと」)なので,技術文書を書くための総合力の高さを記述式試験でも発揮できるからです。
どちらも,書く内容(解答)を頭の中で整理し,「このような内容(解答)を書こう」と整理したものを文や文章として頭の中で変換し,変換したものを具体的な文にしてパソコンの画面などに書き出す(答案用紙に書き出す)作業をします。
書く力が高い方々は,わかりやすい技術文書(内容が明確に伝わる技術文書)を書くことができるので,わかりやすい論文(答案)(解答が明確に伝わる論文〈答案〉)を書くこともできました。これによって,記述式試験に合格できたと思います。
次回に続きます。