【技術士第二次試験・受験勉強方法の鉄則2】
◆意識を変える
◆本質を理解すること
本質を理解すること(パートⅢ)は,「技術士試験・受験勉強方法の鉄則2」とします。
技術士の試験に合格するためには,「掘り下げて理解している技術」,言い換えると,「本質を理解している技術」が必要です。また,「掘り下げて理解している技術」あるいは「本質を理解している技術」とは,「理解した技術」と言うこともできます。この逆のことばは,「理解したつもりの技術」です。
例えば,住宅を造る様々な工法を紹介する本に,「〇〇工法は木造住宅だけに適用できる」と書いてあったとします。この文を読んだとき,「〇〇工法とはそのような内容か」という程度での理解ならば,「〇〇工法」に対しては,「理解したつもりの技術」でのレベルです。
なぜならば,「〇〇工法は,なぜ,木造住宅だけに適用できるのですか? 技術的な根拠は何ですか?」,「〇〇工法は,なぜ,鉄筋コンクリート造住宅には適用できないのですか? わかりやすく説明して下さい」と質問されたとき答えられないからです。
これに対して,「〇〇工法は木造住宅だけに適用できる」という文を読んだとき,「なぜだろう?」と考え,「木造住宅だけに適用できる技術的な根拠や鉄筋コンクリート造住宅には適用できない技術的な根拠」や「鉄筋コンクリート造住宅に適用する場合の技術的課題と解決策」を調べたり,あるいは,考えたりすることで修得できた技術は「理解した技術」でのレベルです。
技術士の試験で「〇〇工法について記述しなさい」という問題が出題されたとします。「理解したつもりの技術」で書いた答案と「理解した技術」で書いた答案のどちらが高得点かわかると思います。
また,これは,筆記試験の場合だけではありません。口頭試験にも当てはまります。試験官から,「〇〇工法について説明して下さい」と質問された場合を考えればわかると思います。
平成25年度から,「専門知識・応用能力・課題解決能力」の問題が出題されるようになりました。平成25年度から平成27年度までの各技術部門における「課題解決能力」の問題を見ると,この問題を解くためには「理解した技術」が必要だということがわかります。
技術を学ぶ場合には,「なぜだろう?」と掘り下げて考え,「掘り下げて理解している技術」or「本質を理解している技術」or「理解した技術」を習得して下さい。