技術士の試験での答案を要点法に基づき書くことで,「わかりやすい答案」,すなわち,「読み手(試験官)に内容が明確に伝わる答案」が書けます。要点法とは,わかりやすい答案を書くための方法です。
要点法を簡単に説明すると以下のようになります。
◆「解答すべきことの要点」を考える
◆「解答すべきことの要点に関する説明」を考える
◆「解答すべきことの要点」と「解答すべきことの要点に関する説明」を使って答案を書く
要点法を卵に例えて説明します。
「~に関する課題を600字以内で書きなさい」という問題が出題されたとします。
600字で書いた解答の全体を卵と考えて下さい。卵の黄身の部分が,解答すべきことの要点です。白身の部分が,解答すべきことの要点に関する説明です。黄身の部分と白身の部分を合わせて600字になります。
すなわち,要点法とは,試験問題を読んだら,まず,「黄身の部分が何か?」と考え,次に,「白身の部分が何か?」と考えて答案を書く方法です。
もし,卵が白身だけだったら美味しくないと思います。黄身と白身があるからこそ卵は美味しいのです。
答案も同じです。白身だけの答案では,読み手(試験官)に解答が明確に伝わりません。答案の中に黄身と白身があることで,わかりやすい答案,すなわち,読み手(試験官)に解答が明確に伝わる答案になります。
「地球温暖化の原因の一つとして,二酸化炭素の増加があります。あなたが考える二酸化炭素の増加を防ぐ対策を書いてください」という問題があったとします。そこで,以下のような解答を書いたとします。
次のような対策を行うことである。
①冷房の設定温度を1℃高く、暖房の温度を1℃低く設定すること
②待機電力を50%削減すること
③風呂の残り湯を洗濯に使うこと
④買い物袋を持ち歩くこと
⑤家族が同じ部屋で団らんし、暖房と照明の利用を2割減らすこと
この解答は,白身だけの卵のようなものです。黄身がありません。では,要点法を使ってこの答案を書き直すとどうなるでしょうか?
2016年4月9日(土)に実施する講習会では,「要点法によるわかりやすい答案の書き方」をわかりやすく解説します。すなわち,黄身と白身のある答案の書き方をわかりやすく説明します。