【技術士第二次試験・受験勉強方法の鉄則4】
◆勉強方法を考える
◆過去問を調べる(その2)
前回に引き続き「過去問を調べる」です。今回は,「己を知る」です。
★己を知る:絞り込みと集中
「己を知る」とは,自分の弱点を絞り込み,それを集中的に勉強することです。「絞り込みと集中」によって,限られた時間の中で時間を有効に使って勉強ができます。
自分の弱点を絞り込む方法はいろいろあると思いますが,ここでは,過去問を使った方法を紹介します。
択一式試験では,過去問の出題傾向や出題内容がわかれば「絞り込みと集中」ができます。
例えば,建設部門では,これまで,「公共工事の品質確保に関する問題」が頻繁に出題されています。したがって,公共工事の品質に関する知識が不足していると思ったら(弱点だと思ったら),過去問の中から「公共工事の品質に関する問題」を探し,それを解いてみたり,「公共工事の品質確保に関する法律(品確法)」のポイントを勉強したりして,公共工事の品質確保について集中的に勉強して下さい。
記述式試験でも,過去問の出題傾向や出題内容がわかれば「絞り込みと集中」ができます。
例えば,過去問を以下のようなキーワード(主キーワード,副キーワード)で分類した場合を考えます。
『平成○年度の専門知識の問題:主キーワード:舗装,副キーワード:透水性舗装』
このように分類したら,この問題を読み,この問題に関する解答を考えます。ただし,完璧な解答を考える必要はありません。解答上のキーワードや解答の流れ(論理の展開)が頭の中に浮かぶかどうかを確認する程度でよいです。
頭の中に解答が浮かべば,今後,「舗装・透水性舗装」に関する問題が出題されても解答できます。まったく解答が浮かばない場合には,「舗装・透水性舗装」が弱点です。また,ボヤッとしか解答が浮かばない場合も「舗装・透水性舗装」が弱点です。
このようにすれば,過去問の出題傾向や出題内容に基づき自分の弱点が絞り込めます。「舗装が弱点」だけでは,舗装に関してどこから勉強したらよいのかがわかりません。弱点を絞り込むことで,絞り込んだことに関して集中的に勉強できます。
自分の弱点を絞り込んだら,優先順位を決めて勉強して下さい。まったく解答が浮かばない分野から勉強する,ボヤッとしか解答が浮かばない分野から勉強する・・・・などです。
弊社では,「技術士第二次試験 建設部門 完全突破」を出版しております。この本では,過去5年間での択一式試験の問題(平成15年度~平成18年度と平成25年度)および記述式試験の問題(平成21年度~平成25年度)を整理してあります。
択一式試験の問題では,出題傾向を示すとともに,出題傾向に沿って過去問を分類してあります。また,記述式試験の問題では,各問題をキーワード(主キーワード,副キーワード)で分類してあります。記述式試験および択一式試験とも,これらの整理方法に沿って,平成26年度および平成27年度の問題を整理していただければ,過去7年間の過去問の出題傾向と出題内容がわかります。
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