4月9日の講習会で行った演習に対する添削で,2名の方にアドバイスしたことがあります。
「否定文より肯定文のほうが,読み手に内容が明確に伝わります」
以下の2つの文を比べて下さい。
Ⅰ:田中さんが作ったカレーと高橋さんが作ったカレーの味は同じではない。
Ⅱ:田中さんが作ったカレーと高橋さんが作ったカレーの味は違う。
Ⅰの文よりⅡの文のほうが,内容が明確に伝わると思います。Ⅰの文(否定文)は,ひねった内容のように読み取れます。したがって,内容が明確に伝わらないと思います。
◆この問題を解けたのは山田君以外にいなかった。
◆この問題を解けたのは山田君だけだった。
また,否定文で書くと内容が後ろ向きに伝わります。肯定文で書くと内容が前向きに伝わります。
◆日々のオンザジョブトレーニングを実践しなければ,内容が明確に伝わる文が書けるようにはなれない。
*否定文で書くと気持ちが重くなります。「エーッ・・・内容が明確に伝わる文が書けるようになるためには,日々のオンザジョブトレーニングをやらないとダメなの。日々のオンザジョブトレーニングなどやりたくないな」という気分です。
◆日々のオンザジョブトレーニングを実践すれば,内容が明確に伝わる文が書けるようになる。
*肯定文で書くと気持ちが軽くなります。「なんだ・・・日々のオンザジョブトレーニングをやれば, 内容が明確に伝わる文が書けるようになるんだ。ヨシッ!・・・日々のオンザジョブトレーニングをやろう!」という気分です。
◆試験終了まで3分しか残っていない。
◆試験終了まで3分ある。
*試験のときには,「まだ〇分ある」と考えるようにしましょう。「〇分しか残っていない」と考えると焦りが出て解答を冷静に考えることができません。
肯定文で表現できる場合には,なるべく肯定文で書いて下さい。読み手に内容が明確に伝わります。また,文の内容が前向きに伝わります。
では,ここで演習問題です。以下の文を肯定文で書いて下さい。
◆お客様からのクレームを無視することは,企業として最もよくない対応です。