今回は,「『分かりやすい文章』の技術」を紹介します。
◆「『分かりやすい文章』の技術:藤沢晃治著:ブルーバックス(講談社)」
2018年の第1回のブログのブログカテゴリは,「これまでに読んだ本から」です。
「わかりやすい文書の書き方」をテーマとした社員研修やセミナーの最後には,わかりやすい文書を書くうえで参考になる本を紹介しています。この中で,特にお薦めの本を4冊紹介しています。
①理科系の作文技術
②分かりやすい文章の技術
③分かりやすい表現の技術
④伝わる力
この中で,①と④は,すでに「これまでに読んだ本から」で紹介しました(こちらとこちら)。今回②を紹介します。③は後日紹介します。
②も③も特にお薦めの本なのでもっと早い時点で紹介しようと思っていましたが,紹介が遅れました。
遅れた理由は特にありませんが・・・。
この本の裏表紙には,以下のことが書いてあります。
「目的を達成する文章」はどう書くか
日頃,読み書きする文書には必ず,お知らせ,お願い,報告などの「目的」がある。あなたの書いた文章は「目的」を果たしているか? あなたが受け取った文章は,読んで「なるほど」と思えるか?「目的」を正しく伝える18のテクニック。
技術者の方々は仕事で様々な文書を書きます。業務報告書,打合せ資料,技術提案書,社内稟議書,メール・・・。
これらの文書を書く目的は,書き手から読み手への伝達です。
業務の成果の伝達,打ち合わせすべきことの伝達,技術提案内容の伝達,承認内容の伝達,メールの送信先に伝えるべき内容の伝達・・・。
この本を読むことで,“書き手から読み手への伝達”という目的を達成するうえで参考になる重要事項が学べます。
ところで,この本には,認知心理学に関することが書いてあります。この本を読んで,“認知心理学”の存在を初めて知りました。また,これを契機として認知心理学に関する本を読むようになりました。
「わかりやすい文書の書き方」をテーマとした社員研修やセミナーでは,認知心理学と「わかりやすい文書の書き方」との関係も解説に取り入れています。
また,認知心理学に関する簡単なテストも行なっています。非常に面白いテストです。テストの結果を解説すると,皆さん,「エッ?」という表情をされます。
「理科系の作文技術」は理科系の読者が対象ですが,「分かりやすい文章の技術」には特に読者の条件がありません。
技術者の方が読んでも参考になる本なので一読することをお薦めします。