今回は,「『分かりやすい表現』の技術」を紹介します。
◆「『分かりやすい表現』の技術:藤沢晃治著:ブルーバックス(講談社)」
この本は,わかりやすい文書を書くうえで参考になる本です。参考書籍の中で,弊社が特に推薦する本の中の1冊です。詳しくは,「これまでに読んだ本から(21冊目):【「分かりやすい文章」の技術】:(2018年1月1日)」のブログをご覧ください(こちら)。
弊社のわかりやすい文書の書き方には,文書をわかりやすく書く方法として,「わかりやすい文書の書き方の3原則」と「6つのルールと17の書き方」があります(こちら)。
文書をわかりやすく書く方法の中に,「3つの原則」や「6つのルール」あるいは「17の書き方」のように数字を入れたのはこの本を参考にしたからです。
この本を読んで,数字を入れたうえで,文書をわかりやすく書く方法を解説するとその内容が頭の中に入りやすいとわかり,このような書き方(数字)を考えました。
この本の中では,以下のような“犯人○”や“ルール○”のような数字を用いて「わかりやすい表現」を解説しています。
第3章 「分りにくい表現」の主犯たち
*犯人1:親切心の欠如
*犯人2:「受け手」のプロフィールの未定義
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*犯人15:受信順序を明示しない
*犯人16:直訳
第4章 「分りにくい表現」のルールブック
*ルール1:おもてなしの心を持て。
*ルール2:「受け手」のプロフィールを設定せよ。
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*ルール15:情報の受信順序を明示せよ。
*ルール16:翻訳はことばではなく意味を訳せ。
「6つのルールと17の書き方」をまとめる当たり,実は,もう1点この本の内容を参考にさせていただいたことがあります。それは,事例を示すことです。
「第3章『分りにくい表現』の主犯たち」で解説している16の犯人に対してすべて事例を示して,分りにくい理由を解説しています。
この解説方法は,非常にわかりやすいです。
そこで,弊社の「17の書き方」に対しても「17の書き方」に対してそれぞれの事例を入れました。社員研修やセミナーでは,「17の書き方」と「事例」とをペアーで解説していますが,この解説方法が出席者の方から高い評価をいただいております。
実は,この本を読んで,「なるほど」と思ったことがあります。本の帯に書いてあった内容を読んだときです。本の帯を以下に示します。
この帯を見たとき,「なるほど,街中にはこのようなわかりにくい表示もあるのか」と思いました。
このことを記憶していたので「わかりにくい案内図」のブログを書きました(こちら)。
「分かりやすい表現の技術」と「分りやすい文章の技術」を読まなかったら,現状とは少し違った「わかりやすい文書の書き方」になっていたかもしれません。
“「分かりやすい表現」の技術”と“「分かりやすい文章」の技術”を執筆された藤沢晃治氏には本当に感謝をしています。