2015年に関東・東北豪雨が発生しました。これは,2015年9月9日~11日にかけて関東地方および東北地方で発生した豪雨災害です。
関東・東北豪雨では,鬼怒川の堤防が決壊し,河川の水が住宅地の中に流れ込み多くの住宅が浸水しました。テレビのニュースでもこの災害の状況をトップニュースとして伝えていたので,河川の水が住宅地に流れ込む映像を覚えている方も多いと思います。
このように,河川の堤防が決壊すると住宅地に河川の水が一気に流れ込みます。
ところで,以下の文章を読んでください。
【車の主な種類】
ハイブリッドとは、ガソリンで動くエンジンと、電気で動くモーターを搭載している車のことです。モーターがエンジンをサポートして走るため燃費がよく、ガソリン仕様車と比べて排出するCO2が軽減されるため、環境への影響が小さいのがこの車の特長です。コンパクトとは、ボディサイズが小さめで、排気量が小さなエンジンを積んだ車のことです。セダンやミニバンと比べてボディサイズが小さめなので取り回しがよく、狭い路地や駐車場でも気を使うことなく運転できることがこの車の特長です。セダンとは、エンジンルーム、乗車空間、荷物空間が別々になっている形をしていて、車の基本とも呼ばれるタイプの車のことです。乗車空間が荷物空間から独立していることから、乗る人の快適性を重視した居住空間が確保され、移動するのに適しているのがこの車の特長です。
注:「車の主な種類」の説明は、「HONDA」のウェブサイトの内容を引用させていただきした。
この文章を読んでどのような感想を持ちましたか?
おそらく,「この文章は文の羅列で長々と書かれているためわかりにくい(内容が明確に伝わらない)」という感想を持ったと思います。
このような書き方をすれば,読み手に内容が明確に伝わりません。
書き手の頭の中には「車の主な種類」の内容が詰まっています。このような状況で文章を書くと,頭の中にある「車の主な種類」に関することを文の羅列で一気に書いてしまいます。
これは,まさに,河川の堤防が決壊して住宅地に河川の水が一気に流れ込むような状況です。
「とにかく,頭の中にあることを書こう」という意識で書くと,河川の堤防が決壊して住宅地に河川の水が一気に流れ込むような状況で文章を書いてしまいます。
一気に書き出す前に,「どのように書いたらわかりやすいか?(内容が明確に伝わるか?)」と考えてから書くことで河川の堤防の決壊を防ぐことができます。
では,文の羅列で長々と書かれている文章をどのような書き方で書き直したら,内容がわかりやすくなるでしょうか? (読み手に内容が明確に伝わるようになるでしょうか?)
ちょっと考えてみてください。