JTAPCOブログのカテゴリの中に「技術士第二次試験・受験勉強方法の鉄則」があります(こちら)。現在,29の鉄則があります。
このうち,鉄則20(こちら),鉄則21(こちら)および鉄則24(こちら)が「受験勉強の時間を確保する」をテーマとした内容です。
鉄則20の中で以下のことを書きました。
「絶対に合格する!」という強い気持ちを持てば,「勉強する時間をなんとか見つけよう!」と必死になります。
この,「『絶対に合格する!』という強い気持ちを持てば,『勉強する時間をなんとか見つけよう!』と必死になること」は,人間の脳の機能から説明できます。
人間の脳が,「ごほうびが得られそうだ」ととらえると,それがモチベーションになって思考力や記憶力が存分に発揮されようになります。
人間の脳の中には,情報の流れにおいて,自分へのごほうびをモチベーションとして機能する部位があります。
では,脳にとっての「ごほうび」とは何でしょうか?
ごほうびというと「自分になんらかの利益をもたらすこと」ととらえるかもしれません。しかし,脳にとってのごほうびとは,「うれしいと感じること」です。これは,自分の役に立つことだけではなく,目的や目標を達成したり,人の役に立ったりすることが脳へのごほうびになります。
「絶対に合格する!」という強い気持ちを持って受験勉強をすれば試験に合格できる可能性が高くなります。強い気持ちを持って勉強すれば「ごほうびが得られそうだ(合格できそうだ)」と脳は判断します。
「ごほうびが得られそうだ(合格できそうだ)」と脳が判断すると,ごほうびを得るために脳ががんばり,「合格を目指して,勉強する時間をなんとか見つけよう!」と必死になります。
会社に勤務していたとき社員の方々と話していたことがあります。
「仕事が忙しい人の方が技術士第二次試験に合格できる可能性が高い」
私が勤務していた当時,その会社内で合格されたほとんどの方が多忙な毎日でした。しかし,多忙な中でも受験勉強の時間を見つけ勉強をされていました。
危機感を持つことや悔しいと思うことが,人間の脳のポテンシャルを引き上げるきっかけになります。
仕事が忙しい・・・受験勉強の時間が十分に確保できない・・・どうしよう・・・
と考えることが危機感を持つことになります。
その結果,脳のポテンシャルが引き上がり,「勉強する時間をなんとか見つけよう!」と考え,受験勉強の時間を確保するようになります。
「火事場の馬鹿力」という言葉があります。これは,火事の発生によって「自分や家族の命を守らないと・・・」,「大事なもの持ち出さないと・・・」のように脳が危機感を持った結果,普段では考えられないような力が出ることを表現しているのだと思います。
「絶対に合格する!」という強い気持ちや「受験勉強の時間が足りない」というような危機感を持ってください。
仕事が忙しくても受験勉強の時間が必ず確保できます。確保するようになります。
ただ,合格するためには受験勉強の質も関係します。短い時間で受験勉強をするため受験勉強の質を上げなければ合格できません。
仕事で忙しい中で受験される方は,受験勉強の質を上げることも考えてください。
【参考文献】
「脳に悪い7つの習慣:林成之:幻冬舎新書」