2019年5月1日(水)から元号が“令和”に変わりました。
昭和から平成に元号が変わるときには,今回のような祝賀ムードやお祭り騒ぎはありませんでした。これは,前回のブログにも書きましたが(こちら),昭和から平成は,昭和天皇の崩御による改元だからです。
昭和天皇が崩御されたとき各テレビ局では,にぎやかな内容の番組の放送を自粛したりCMも内容を選んで放送したりしていました。
それに対して,2019年4月30日(火)の夜には各局のテレビ番組で,平成から令和に変わるときにカウントダウンをしていました。まるで,大晦日に年が明けるときのようです。
今回の現上皇さまの御退位,現天皇陛下の御即位に関するニュースや特集番組を見て,改元に伴う行事や神道と天皇家との関係などについて知りました。
例えば,以下のようなことです。
4月30日には,現上皇さまが「退位礼正殿の儀」で国民に向けて最後のお言葉を述べられました。また,5月1日には,現天皇陛下が「即位後朝見の儀」で国民に向けて最初のお言葉を述べられました。
これらの「退位礼正殿の儀」と「即位後朝見の儀」は国事行為として行われました。国事行為とは,天皇が行うものとして日本国憲法に規定された行為のことです。
日本国憲法第3条には以下のことが書かれています。
“天皇の国事に関するすべての行為には,内閣の助言と承認を必要とし,内閣が,その責任を負ふ。”
つまり,天皇の国事行為について天皇には責任がなく内閣が責任を負うということです。そのため,現上皇さまそして現天皇陛下のお言葉は閣議決定の手続が必要だそうです。すなわち,これらのお言葉の内容は内閣が承認したものだということです。
お言葉に対して内閣の承認が必要となることを,5月1日に行われた「即位後朝見の儀」を放送していたあるテレビ局の解説で知りました。勉強になりました。
ところで,今回の天皇の生前退位は特例法によって一代限りです。明治以降天皇は終身在位と定められたためだからです。
生前退位には様々な意見があったため今回特例法を制定したとのことです。しかし,今回の現上皇さまの御退位,現天皇陛下の御即位を見て,生前退位について今後も議論をしてもよいのではないかと思いました。
今回の一連の行事に関するニュースや特集番組を見て,古事記や日本書記などを読んで日本の古代史を勉強したくなりました。