今日,1月17日で阪神淡路大震災の発生から27年目になります。1995年1月17日の5時46分に発生しました。あの大惨事からもう27年も経ったのかという気持ちです。
私が技術士第二次試験の建設部門を受験したのが1995年の8月末です。あの頃は,8月末に試験が行われていました。
私が受験した当時,建設部門の問題に「建設一般」という問題がありました。この問題は,現在の必須科目などのような問題で,建設分野に関する話題に関して問われる問題です。受験生は,建設分野の動向などから問題を予想していました。
阪神淡路大震災では,公共構造物,例えば,道路構造物や港湾構造物,上下水道構造物などに大きな被害が発生しました。高速道路が倒壊した映像を見て驚きました。
土木構造物にこのような大きな被害が発生したことから,1995年に建設部門を受験する受験生は,「建設一般で地震など災害に関する問題が間違いなく出るだろう」と予想していました。試験問題は春に作成すると言われていたので試験問題を作成するタイミングにも十分間に合います。
試験では,多くの受験生が予想した通り自然災害に関する問題が出題されました。以下のような問題です。試験では,2問出題されそのうちの1問を選択して解答します。
「大地震や風水害.異常気象等の災害から国土を守り,安全で快適な環境を実現するために,我が国の社会資本整備はいかにあるべきか,あなたの意見を述べよ」
今の問題の内容に比べてざっくりした内容の問題です。
現在の必須科目や「選択科目:問題解決能力及び課題遂行能力」も,社会の動向に関する問題です。以下のような問題の主旨です。
【選択科目】
“現代社会が抱えている様々な問題について,「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニアリング問題としての観点から,多面的に課題を抽出して,その解決方法を提示し遂行していくための提案を問う”
【問題解決能力及び課題遂行能力】
社会的なニーズや技術の進歩に伴う様々な状況において生じているエンジニアリング問題を対象として,「選択科目」に関わる観点から課題の抽出を行い,多様な視点からの分析によって問題解決のための手法を提示して,その遂行方策について提示できるかを問う。
今年技術士第二次試験を受験される方は,ニュースや新聞などを読んで社会の動向をチェックしてください。試験問題は春に作成すると言われているので4月頃までの社会の動向にも気配ってください。実際,1995年は1月の出来事が試験問題になりました。
そのうえで,必須科目や「選択科目:問題解決能力及び課題遂行能力」の予想問題を考えてください。予想問題を考えることも受験勉強です。
過去問を調べることも予想問題を考える方法の1つです。建設部門での令和元年度から令和3年度の問題を見ると,現在の日本の中で問題になっていることも出題されています。また,自分が受験する部門だけではなく他部門の問題をチェックすることも予想問題を考えるうえで参考になります。「〇〇の問題も出題されているのか,自分が受験する部門でも〇〇の問題が出題されるかもしれない」と気が付くからです。
試験まで半年あります。アンテナを張って予想問題を考えてください。